クライエント側もカウンセリングとは何か、カウンセラーに求められる在り方を知っていると良いというお話です。
自分に合うカウンセラーを選ぶ意味でも、カウンセリングを受けた時に何が行われているか分かるためにも、知っておくとプラスになると思います。頭でっかちにだけはならぬよう気をつけましょう…。
素人なりにいくつか読んでいくうち、思うことがありました。生身のクライエントに対しその場でどう対応していくか、という実践が非常に難しく重要だということです。
肝になるのは悩みや問題を知識でラベル分けや診断することではありません。
色々読んだ中で「今ここ」という表現が出てきました。
理論は「今ここ」ではない外の要素です。今まさにこの場でクライエントがどんな個人的な感情や体験をしているか、その人の立場から感じるかのように理解しようとする(でも同調とは違う)ことがカウンセリングではとても重要なようです。
方法によってはその理解がカウンセリングの要素のほとんどを占めることもあるみたいです。
また、指摘やアドバイスはどこまでが適切な対応なのでしょうか。
調べてみて直面化という技法を知りました。問題に向き合うように指摘したり誘導することです。ということは指摘はカウンセリング的にも間違いではないのです。
ただベースに共感が必ずある上で行われる難しい技法だそうです。共感のない厳しい物言いの直面化(アドバイスや指導)は傷つけるだけだそうです。まぁそうだよな…と非常に納得ました。
カウンセリングにおいてはクライエントが主体で、クライエントが理解されてないと感じたならそれは真実で考えるに値することです。
臨床心理学における共感がまずとても難しいので、リスクも伴う直面化が難しい技法なのは想像がつきます。
独学で相談業をしている方と上手くいかず、きつく説教や拒絶をされた事が結構トラウマになりました。まだ完全に立ち直ってはいません。それを紛らわす為に、また何が正しかったのか知る為に始めた勉強でした。
しかし自分の問題として考えるならカウンセリングの技術は関係ない話になると思います。技術はあくまでも相手側の問題だからです。
ですから自分の至らない部分も考えていかなければいけません。
でもカウンセリングの専門的な話を知ることは無駄ではないですし、最近では論文などちょっと小難しい話を読むのが楽しくなってきています。無料公開されている専門的な論文は沢山あります。
リンク許可の記載が確認できなかったので、為になったタイトルだけ書きます。
「心理療法における「共感」概念について」
「来談者の,カウンセラーへの不信感に
どう対応すればよいか? -不信感についての理解と対応に関する一考察-」
「クライエントの主観的体験から見た心理面接のプロセス : 面接内と面接間の双方に注目して」
「クライエントの怒りへの介入モデルとセラピストの責務および倫理」
などなど…
完璧はない中で相談初期に違和感を感じた場合どう判断するか、非常に難しいです。ですから相談一回ごとの支払いでいつでも危険を感じたら辞められる所を選び、クライエントも見極める目を持つことが大事です。
かといって簡単に辞める訳ではなく、希望を持ち可能性を信じて通ってみることも大切です。